話題の映画案内: 禅 ZEN 1月10日公開の映画

2008年12月4日木曜日

禅 ZEN 1月10日公開の映画

13世紀の鎌倉新仏教が次々と開かれた時代
「ただ、坐るのみ」を説いた道元
乱世に人々の生きる道を説いた禅宗の開祖
他の宗派から疎んじられるが、その精神は揺るがない
学ぶべき事がいくつも見つかるかもしれない…

(C)2009「禅 ZEN」製作委員会


道元(中村勘太郎)が8歳のとき、母・伊子(高橋惠子)は、この世を去る。
母がいう。「あの世が浄土だというけれど…」。
道元が答える。「あの世ではなく、生きているこの世が浄土でなければ意味がない」。
当時は鎌倉時代で、京の都でさえ、争い・略奪が横行していた。
伊子は最後に「あなたにはこの苦しみから抜ける道を見つけて欲しい」といい残した。

青年となった道元は、中国の宋に入る。
ある高僧は、「これから役人に会う。役人に会うことも寺を守る上で大事なことだ」という。
いろいろな僧に会うが、これぞという教えを持った人はいない。
落胆していた道元はある日、若い僧と会う。
そして、天童山に行き如浄禅師に会うことを勧められる。
如浄禅師は、ただ坐ることのみを説いていた。
道元は、ここで修行を積むことを決意した。

悟りを開いた道元は、帰国し、京都のもといた建仁寺で如浄禅師の教えを広め始めた。
ただひたすら修行し、道元の姿を見、話を聞いて、支持する者が集まりだす。
たった2人の弟子は瞬く間に増え、檀家も集まり出した。

遊女のおりん(内田有紀)は、道元に幼い頃救われた。
貧しくて、おにぎりを盗んだあげく、その主に捕まえられ、切り捨てられようとした。
おりんはこどもを抱え、働かない亭主と3人暮らしで、自分の体を売っていた。
ある日、おりんは赤ん坊の具合が悪いと、道元に助けを求める。
道元は、治す術を伝授するのだが…。

しかし、他宗派から見ると、その拡大は面白くない。
比叡山から敵視され、僧兵がやってきた!
取り囲まれた道元たちは、六波羅探題・波多野義重(勝村政信)に救われた。
義重は、道元に洛外・深草の安養院に移ることを勧められた。

そこで一緒に畑を耕し、棚田には多くの稲が実った。
まもなく義重から、また比叡山の僧兵の企てを耳にする。
その矢先、僧兵が襲撃し、火のついた薪を投げ込み、寺を焼き払ってしまう。
再び、義重の領地・越前に移る。

ここでの生活が順調に進む中、突然義重が訪問する。
執権の北条時頼(藤原竜也)は、それまでに犯した殺生により、怨霊に取りつかれていたのだ。
義重はこの時頼を救って欲しいと懇願する。

この時頼を救いに、鎌倉へ行く道元。
時頼にも、「今のままを受け入れるための座禅」を進める。
一度は道元に向かって刃を向けた時頼も、座禅を受け入れる。
その後道元は、弟子の目の前で、座禅したまま、生涯を終えるのだった。
解説書には、「この禅ZENの教えが今なお、人々の心に響き、その光を失わない」とある。

【ことば】
道元:曹洞宗の開祖。越前に太平寺を開く。
座禅:足を組んで目をつぶる。禅宗では、人間の中にある仏性を見つけるため(以心伝心)の修行達磨大師が有名。
只管打坐(しかんたざ):ただひたすら座禅すること。曹洞宗の教え。
修証一如(しゅうしょういちにょ):修行は悟りのためでなく、修行と悟りは一体のものだということ。
正法眼蔵(しょうぼうげんぞう):すべてを明らかにし、包み込んでいる、正しい教え。仏法。道元の書名。

【キャスト】
中村勘太郎、内田有紀、藤原竜也、テイ龍進、高良健吾、安居剣一郎、西村雅彦、笹野高史ほか

【公式ページ】
http://www.zen.sh/

【予告編】


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