第2次大戦下の数々のヒトラー暗殺計画のひとつ1944年7月20日事件につづく、ワルキューレ作戦の発動
ノルマンディ上陸作戦などにより戦況が悪化するドイツ祖国を思うゆえに、偉大なるカリスマに反旗を翻す作戦作戦が成功していたなら、歴史は大きく変わっていた(c)2008METRO-GOLDWYN-MAYER STUDIOS INC. ALL RIGHTS RESERVED.
この映画の主役はトム・クルーズ演じるシュタウフェンベルグ大佐だ。
シュタウフェンベルグは、今なおドイツの英雄のひとり。
彼は北アフリカのチュニジアの前線で、これ以上の犠牲を案じ、上官に撤退を進言した。
彼は、ヒトラーの思想や決断に懐疑的だった。
戦況は悪化しており、近い将来を見ていた。上官も提案に応じ、撤退を決めた直後、連合軍の爆撃に遭い、彼は負傷し目に傷を負う。
その後彼は本国に戻り、有力な政治家や軍人があつまるレジスタンスの会議に出席する。
そこでは、ヒトラーの暗殺計画が話し合われていた。
しかし、計画には暗殺後の構想がない…。
もともと“ワルキューレ作戦”は、ドイツ国内で反乱が起こった場合の鎮圧計画だった。
ヒトラーを守り、ドイツ国内の秩序を守る秘密作戦のコード名。
自宅に戻ったシュタウフェンベルクは、ワグナーの“ワルキューレの騎行”を聞き、ある計画を思いつく。
ヒトラー暗殺後、この“ワルキューレ作戦”を利用してベルリンを征服し、ナチス政権を転覆する。
レジスタンスのトレスコウ、ベック、オルブレヒトはこの計画に思案をめぐらせる。
しかし、“ワルキューレ作戦”を実行しやすいものに改ざんし、作戦の発動権をもつフロム司令官の
協力を得なければならない。計画は2度試みられる。
1度目は失敗し、2度目は成功したかに思えた…。
ヒトラーは暗殺を恐れ、郊外に“狼の巣”という隠れ家を持っていた。スクリーンに映る彼は、物静かで、何かを恐れ、疲れきっているように見える。
会議に来たシュタウフェンベルグは、爆弾を会議室に仕掛け、そのまま部屋を出る。
狭い会議室で爆弾は炸裂し、彼はヒトラーを暗殺したことを確信した。“狼の巣”から、オルブレヒト将軍に連絡し、フロム将軍が“ワルキューレ作戦”を発動するはず…。
シュタウフェンベルグは、飛行機でベルリンに戻る。
この間、通信手段はない。“狼の巣”では、非常事態のため、通信をシャットアウトした。みんな正しい情報を得ようとするが、情報が錯綜する。
レジスタンスグループは、作戦の発動を確信し、ベルリンの制圧に乗り出す。各官庁・テレビ局・警察まで乗り込んでいく。
各責任者たちは、状況を見極めること、つまりどちらが正しく、勝つのかを判断しようとする。作戦は順調に遂行したかに見えた…。
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当時のドイツ、クーデターがよくわかる。
【ひとこと】
シュタウフェンブルグは自分の信念に邁進し、レジスタンス幹部は二の足を踏む。
史実に基づき、クーデターを通した複雑な人間模様が描かれる。
大作度 ★★★★
歴史度 ★★★★
感動度 ★★★【キャスト】
トム・クルーズ、ケネス・ブラナー、ビル・ナイ、パトリック・ウィルソン、トム・ウィルキンソン、テレンス・スタンプほか
【公式ページ】
http://www.valkyrie-movie.net/【予告編】